酒類販売業免許の輸出卸売について

お酒の販売免許の案件は年に何件かポツポツやらせていただいているのですが、海外への輸出卸売の案件を担当する機会に恵まれました。

そこで、輸出卸売免許の申請について、特に、一般小売の手続とは異なる点をまとめておきたいと思います。

輸出卸売の免許(正確には「輸出酒類卸売業免許」)は、国外の酒類販売業者または製造者に対し酒類を継続的に販売できる免許です。

スポンサーリンク

手続にかかる期間・費用

標準処理期間

輸出卸の場合も、小売と同様に標準処理期間は2か月以内(+補正期間)となっています。補正に要した期間は標準処理期間から除外されます。起算日は申請書が提出された翌日となります。

私の輸出卸の経験は1回だけですが、たっぷり2か月かかりました。もっとも、申請する税務署によって処理スピードが若干異なるような気もします。審査担当官の員数や処理数なども関係しているのかもしれませんね。

登録免許税

卸売は9万円となります。ちなみに、一般小売とセットで申請した場合も、9万+3万とはならずに、9万円だけでOKです。輸出卸+一般小売+通販の3種類でも9万円です。

事前準備

定款の事業目的に「輸出」の旨を入れました。具体的には、一般小売も行う案件だったので「酒類の販売及び輸出入」という言い回しの目的にしました。

「輸出」と明記する必要があるのかどうか、販売となっていればOKなのかを担当官に質問すれば良かったのですが、具体的に書いた方が当然良いだろうと思っていたので、質問しそびれてしまいました。

その他、要件などは基本的に一般小売と同じで、輸出卸特有の要件などはありません。

申請書

申請する販売業免許等の種類

輸出酒類卸売業免許 と記載します。例えば通販とセットで申請する場合は、通信販売酒類小売業免許及び輸出酒類卸売業免許と記載します。申請書は免許の種類ごとに1枚用意するのではなく、1枚にまとめてしまってOKでした。

販売しようとする酒類の品目の範囲及び販売方法

例えば清酒の場合 自己が輸出する清酒の卸売に限る と記載します。

通販と一緒に申請する場合などは、酒類の品目や販売方法の記載が長くなってしまうため、「別紙のとおり」と記載し、別紙に「販売しようとする酒類の品目の範囲及び販売方法」を記載すればOKでした。

この場合、申請書とはホチキスで綴じで契印を押します。

次葉4「収支の見込み」

次葉1~3は一般小売と同様です。私のケースでは一般小売等とセットで申請したのであまり意識していなかったのですが、卸の申請だけの場合は販売管理者の設置は必要ないので、次葉6は不要ですし次葉2の中に販売管理者標識を記載する必要もありません。

それでは次葉4です。この書類も一般小売の場合と同様ですが、一般小売などとセットで申請する場合は、酒類の売上金額・酒類の仕入金額それぞれ、内訳の記載を求められました。

具体的には、それぞれの項目の下にもう1行作成し、販売免許の種類ごとの単価・本数・合計額を記載しました。

そういえばこの書類、2018年の7月に書式が改定され、前よりもざっくりした感じでよくなりましたね。

取引承諾書

取引承諾書は一般小売では出てこない書類です。

仕入先(酒造会社等)と販売先(海外の酒販会社等)のそれぞれから「免許取得後の取引」を約束している旨を書面にまとめ、提出します。将来海外に販売する可能性があるから予め免許を取っておく、ということでは免許されないわけですね。

取引承諾書は特に様式が決まっていません。また、販売先で押印文化がない場合も多いと思いますが、その場合は署名のみでOKでした。

取引承諾書の文例(申請者-仕入先)

当社は、貴社が輸出酒類卸売業免許を取得後、貴社と下記のとおり酒類の売買に関する取引を行うことを承諾します。

1 貴社が輸出卸売に供する清酒を年間100リットル販売します。

以上

取引承諾書の文例(申請者-販売先)

当社は、貴社が輸出酒類卸売業免許を取得後、貴社と下記のとおり酒類の売買に関する取引を行うことを承諾します。

1 貴社より清酒を年間100リットル輸入します。

以上

その他の添付書類

チェック表

輸出卸の場合に添付が必要となるのは、「酒類販売業免許申請書(b)チェック表」となります。一般小売とは別の書式が用意されています。

とりあえずこんなところですね。

私もまだ1回しか取り扱いの経験がありませんので、他の案件に携わり、新たに気づいた点がありましたら、また追記していきたいと思います。

スポンサーリンク