酒類販売業免許申請の概要

先日、司法書士さんからのご紹介で酒販売免許の申請手続をご依頼いただきました。せっかくですので、調べたことをまとめていきたいと思います。具体的には、依頼→調査検討→書類作成→申請→補正→免許付与の順で、手引き等には書いていない実務に則した内容を記していきます。

酒の販売免許には有効期限がないので、更新手続もありません。行政書士としては単発案件となりますが、ここ最近は年に2件くらいのご依頼があります。主に司法書士さんや税理士さんからの紹介案件となります。

免許業者は毎年、販売数量を税務署に申告する義務があります。また、未成年者に対する対応状況についての報告手続もあります。ただ、これらはそんなに難しい手続ではありませんので、行政書士のところに依頼が来ることはあまりなさそうです。私はやったことがありません。

このページでは、酒販免許申請の概要をまとめておきたいと思います。

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手続にかかる期間

酒販免許の準備から免許交付までにかかる期間をまとめてみたいと思います。

事前準備

事前準備としては、ヒアリング、登記簿の調査、販売場の計測などがありますが、スムーズにいって1週間くらいは見ておいた方が良いと思います。お客さんが多忙でなかなか打ち合わせができないケースでは、もっと多くの時間がかかります。

書類・図面作成

書類自体は集中して作れば1,2日あれば何とかなると思います。お客さまに内容を確認していただき、修正が必要になるケースも多いのですので、その場合はさらに日数が必要となります。

標準処理期間

税務署に申請してからの標準処理期間は2ヶ月ということになっています。補正に要した期間は別途、ということになります。なお、7月は税務署の人事異動の月となりますので、7月から8月にかけての審査となる場合は、じゃっかん多めに時間がかかる可能性がある、ということを担当官に言われたことがあります。

手続にかかる費用

登記事項証明書関連

販売場の建物の登記事項証明書、底地の登記事項証明書、申請法人の登記事項証明書が必要となります。最安で、各1通としますと計1,500円となります。(オンライン請求・郵送)

ただ、実際は底地が複数の筆にまたがっているケースも多いですし、図面作成の参考として建物図面も民事法務協会のサービスで取得しますので、もう少し費用がかかります。

税証明

市町村と都道府県の税証明がそれぞれ必要となります。市町村は1種類、都道府県は2種類必要となりますので、合わせて1,000円くらいになります。

酒類販売管理研修受講料

法改正により、販売開始前に研修会を受講しなければならなくなりました。この講習会の受講料として、5,000円くらいかかります。

登録免許税

審査が終わったあと、免許交付日に登録免許税を現金納付します。一般小売のみの場合は3万円、一般小売+通販小売でも3万円です。輸出入卸が含まれると9万円となります。

その他

申請者が法人の場合で、事業目的に「酒類販売関連」が含まれていない場合は、定款変更+変更登記が必要となります。その場合は別途司法書士報酬+登録免許税3万円がかかります。司法書士報酬は3万円前後くらいでしょうか。

申請先

申請先は申請者の所在地を管轄する税務署となります。審査は税務署の酒類指導官部門にて行います。申請先が税務署という業務は行政書士にとっては珍しいのですが、税申告の手続ではありませんので、行政書士としての関与は全く問題ありません。

関係する役所一覧

関係する役所を手続の時系列で挙げますと、次のとおりとなります。

事前調査
法務局・民事法務協会のオンラインサービス(謄本や図面取得)
税証明
市町村役場の税務課・都道府県の税務課
目的変更
法務局(司法書士さんの担当)

私が経験したケース一覧

これまで、次のケースを取扱いました。店頭での一般小売や通販小売については、それぞれ複数件の経験があります。

  • 食料品店の店頭での販売(一般小売)
  • 通販サイトでの販売(通販小売)
  • 飲食店経営者が飲食店内で販売(一般小売)
  • 飲食店経営者が酒販店舗を設けて販売(一般小売)
  • 海外の酒販店への輸出(輸出卸)

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